平和ボケ

風呂を上がると、TVが点きっぱなしになっていた。

クローズアップ現代 「“断捨離” 人生の大そうじをする人々」

だった。

物を捨てられない、片づけられない人々が思い切って物を捨てて

すっきりした生活をするのである。

この番組の中で「そうなりたい自分と、そうなれない自分との葛藤」

という言葉が出てきた。

このようなことは、このことに限らない。人生すべてにおいてあてはまる。

問題は、そのような、人生において普遍的にあてはまることにあるのではない。

違うところにあると思った。


ふと手元を見ると、UNHCR(国連 高等弁務官事務所)からの便りに気が付いた。

中身はいつも通り難民に対する援助なのだが、その封筒を指示に従って

開くとA4よりちょっと大きめの紙袋になった。

そのメッセージには

「この封筒を開くと紙袋になります。多くの難民にとって、全財産が

 入ってしまうかもしれない大きさなのです」

と書いてあった。


私たちは、長年の平和の裡にあって平和ボケしているのですね。


平和の裡にあって、無駄なものを買い、無駄なものをため込む


それを商売の種として「断捨離」などと造語を作ってセミナーを開く。

平和ボケの最たるものだ。

心の欲するところに従えども、矩を踰えず

NHK金子兜太の特集をしていた。
どういうわけか、2日続けて同じ番組をやっていた。
そのため前日見落とした場面までゆっくりと見ることができた。


この中で金子兜太氏は「まっとうに長く生きる」
ということと、「選者としての誠意」を言っていた。
「まっとうに長き生きる」というのは、奥様の質問に答えてのもの。
ある日奥様が「素朴なところで、あなたは何を目的に生きているのか」
との質問に答えてのもの。


「選者としての誠意」は、投稿される俳句の選者としての言葉。
6,000枚ものハガキを全てご覧になり、その中から句を選ぶ。
金子兜太氏は、91歳になられる。
私なら、誰かに良さそうなものを百枚選ばせて、その中から
選ぶだろう。しかし、この行為の中には「誠意」はない。


「まっとうに長く、誠意を持って生きる」ことの難しさ。
それは、自分にも他人にも嘘をつかない、誤魔化さない生き方。
確固たる意志が必要にもなり、時には衝突さえする生き方にもなる。
特に生きていく上では、なるべく他人と面倒を起こさないほうが
生きやすい。


しかし、金子兜太氏の場合には、周囲と摩擦を起こさず
それらを確立しておられるような気がした。

モーパッサンの「首飾り」

モーパッサンの『首飾り』という小説がある。
夜会に招かれた下級官吏の妻が、友人から首飾りを借りてでかけた。
夫婦して楽しい一夜だったが、借りた首飾りを紛失してしまったこと
から、弁償するために多額の借金を背負ってしまうという話。


一夜の幸せのために10年間、借金を返すために貧乏暮らしを余儀なく
される。しかも小説のラストには、借りた首飾りがイミテーション
だったと発覚する。無駄な10年だったというわけだ。


この中で、妻が首飾りを紛失したときに、夫は一言も非難しなかった。
迷いなく、ふたりで働いて返すことを選択し、夜会の一夜も幸せな
思い出として後悔などしていない。


どういう風に育てば、こういう人物になるのか?
家庭内の教育が余程良かったのだろうなと思わせる。
おそらく、貧しいけれども、両親は愚痴ひとつ言わず
毎日、神に敬虔な祈りをささげ、今ある境涯を感謝する
家庭だったのではないだろうか。


決して悪いことはするな、他人を非難するな
夫婦は助け合え。


なんでこんな記事を書くか・・・
つい先日、あまりに非道な扱いをされたので
久しぶりに怒った。
まぁ、自分一人が怒りを収めていれば良いことなのではあるが
妻の非常事態に合わせて、その精神状態を思いやり
収めていたものが一気に噴出したのだ。


そのくらい妻は、自分の母親のために献身的な介護をし
目一杯の愛情を注いでいた。
だから、理不尽なことがたくさんあったが
収めて目をつぶってきた。


49日も済ませ、やっと楽になったところで
これからもっと妻を大切にしてやろうと思っていた
その朝、とんでもないこと言い出した。
しかし、それも収めるのが男であり、夫しての
あり方だったなと反省している。


妻は、ちょっと不機嫌だが。

この人に学べ!

 自分たちの街の将来への


設計図を描くことこそが自治であり、


我々行政官の仕事。その土地々々の文化や歴史に合った街の姿を
描くことは、その土地に根ざした行政官にしかできないはずなのです。
でも、これができていない自治体が多い。


最近、コンサルタントに街の基本プランの作成を依頼する自治体が
増えていることに憤りを覚えます。
自分たちこそが、


行政の専門家のはず。



コンサルタントに委ねるのでは、



行政官が存在する理由が




ありません。



(引用先)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100908/216156/?P=3


北九州市の松岡俊和・環境局環境モデル都市担当理事


1981年3月 九州工業大学環境工学専攻修了
1981年4月 北九州市役所入職
1989年7月〜1992年5月 環境庁出向
1992年7月〜1993年3月 環境局環境管理課
1993年4月〜1999年3月 環境局計画課計画係長
1999年4月〜2005年3月 環境局計画課長
2005年4月〜2008年3月 産業学術振興局新産業・学術振興部
2008年4月〜2009年3月 環境局環境首都担当部長
2009年4月〜 現職(環境局環境モデル都市担当理事)

鉄瓶の謎

梅雨入り前までの時期、一番の楽しみは夕方の屋外で飲むビール。
仄かにアカシアの花の香りがしたり、これとは特定できない良い
香りの風が吹く。



ちょっと強めの風が大木を揺らすのを眺め、木々のざわめきや
小鳥の鳴き声、遠くの山並み、そしてまた、オレンジ色の
日の光に遠い日の記憶を思い出したりする至福のひと時。

何物にも代えがたい幸福感に包まれているその場面に、非常に


不思議な存在がそこにある。

ホームセンターで買ってきたタープの下、キャンプ用のテーブル
が置いてある。
その端の奇妙な位置に「鉄瓶」が置いてある。


それは妻の鉄瓶で、冬の間から、ついこの間まで薪ストーブの
上にのっかていたものだ。

それが、なぜ? こんな所にあるのか?



その理由を妻に問えば、簡単な話ではないかと思うでしょう。
ところが、私には妻にあまりものを聞けない理由がある。

この間も「缶に入った煎餅は、どこへ行ったのでしょうか?」
と聞いたら、答えは「私は隠しませんよ!」だった。

妻にものを聞くと、機嫌が悪くなるのだ。

「この間まで、下駄箱の中にありましたけど」
続けて、つっけんどんに答えられた。
(下駄箱の中に煎餅の缶があるというのもおかしな話だが
 外での作業をしている時のお茶うけなのだ。
 正確に言えば、下駄箱を兼ねた物入れだと思って
 いただければよい)





あった!


煎餅の缶が見えないように、その前に荷物が置いてあった。




こんな風に、私が見えないところ、気がつかない場所に
隠されてしまうことが日常だ。

それが、電子レンジのなかだったり、外の漬物ダルの上
だったり。とても意外な場所に置いてあるので、見つけにくい。
それでも妻とすれば、隠すつもりは全くないのだそうだ。
そんなこんなで、妻は、私がものを聞くと嫌がる。
私も、ものを聞きにくい状態となっている。



でも、私は腹を立てない。
「ごめんなさい」と言って、一人で別の場所に移動する。

ものを尋ねると機嫌を損ねるのだから、ものを聞かなければよい。
私も、不愉快にならずに済む。

だから、妻にはものを尋ねない。



鉄瓶の謎が解けるのは、いつになるのだろう?

コペ転?・・・かも

この前の記事を書いたのが4月27日。
1か月以上空けてしまった。
なに、こんなことは珍しいことではない。
毎度のことだ。


なにせ年寄りがボケ防止に書いているのだから、
気楽なものだ。
しかし、カウンターを見れば何か凄い数字になっている。
こんなブログを見てくださる御奇特な方のためにも
もう少し頑張ろう・・・・って、いつもそんな殊勝なことを
言っているのだが・・・守れたためしがない。


さて、今回は是非皆さんに知ってもらいたいことがあるので
それを書こうと思う。(と言っても、草刈機を使用して
急傾斜地を刈らなければならない人限定)


 ただいま、毎日が草刈り作業の真っ最中。
毎年この時期になると、左の股関節のところが
痛くなる。それはきつい斜面の草刈りのせい。
無理で、不自然な体勢でしか作業ができないから
この痛みが起きるのだと思う。


 草刈りで特に注意が必要なのが、斜面。
その斜面の草刈りのために、スパイク付きの地下足袋
はことのほか有用だった。


 しかし、この地下足袋も良い面と悪い面がある。
悪い面というのは、地面をしっかりと捉えてくれる
スパイクが、時に余計なものに引っ掛かりかえって危険なこと
もあるのです。


 スパイク付きの地下足袋を履いていても、斜面の作業が
非常に足腰に負担をかけ、危険であることには違いないのだ。
でも、ちょっとした下準備で、この作業が大幅に楽になること
を教えてもらった。


 それは「足場」を作ること。
斜面に対して直角に足の幅程度の道を作る。
これだけで、今までの苦労が全て解消される。
準備にかかる時間も労力も僅かなもの。
しかも、一度作れば一シーズンはもつだろう。


 昨日初めて、これをやってみた。
いつもであれば、大汗をかきながら、何度も危険な目にあいながら
終わった後は疲労困憊して、口を利くのも嫌なくらいになるのが
今回は、そのあとべつの場所まで草刈りをしてしまった。
ということは、体力だけでなく燃料の消費も少なくて済んだということだ。


今年の草刈りは、これで大幅に楽になった。


このようなクワ一本で作業効率アップ!!!

ゴールデンスター 鍬 金星印家庭万能鍬 5033

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叱ると𠮟る

なんのこっちゃ?と思ったあなた
もう一度よく字を見てほしい。


よく見れば、最初の叱るは口ヘンに右斜め上から左下へ
抜けている。
一方、二番目の𠮟るは口ヘンに「七」である。

この「しかる」という字は、「シツ」という音からも分かるように
叱つまり「口へんに七」が本来の形。
これに対し「叱」のほうは、諸橋大漢和などを見ると読みは「カ」。
「口を開くさま」を意味するとある。「しかる」とは全く別の字。
しかし、本来の意味とは違う「叱」るのほうが大手を振って
でかい顔をしている。


なんでこんなことに気付いたのか。
柿と杮(こけら・お持ちのPCによっては、表示されないかもしれない)
の違いを知ってから、こういった違いに気をつけるようになった。
柿のツクリは「市」と同じ五画。
一方「杮」(こけら)の作りは四画。
真ん中は「点」と「線」ではなく一本棒。


臭気と嗅覚もよく見ると「嗅」のツクリは
下が「犬」。臭は下が「大」。


このように、漢字本来の意味を承知していれば
間違った漢字を使わずに済む・・・・・はず・・・
なんだが、相変わらず間違う。


年のせいだな・・・・・・・・・・。

漢字―生い立ちとその背景 (岩波新書)

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