高祖降誕会・・・余話

suijuan2006-01-26

寺の日常はとても慎ましやかです。それはなぜかと言えば、寺の多くはとても貧しいからです。私の住職する寺も貧しいので、妻は働きに行っております。
貧しければ貧しいなりに、いろいろ知恵を働かせます。梅干、沢庵、その他漬物類は自家製にする。できれば味噌も自家製にしたいのですが、保管場所が無いのでそれは諦めてます。
しかし、可能なことは何事にも倹約して、お金を使わないようにしなければなりません。


お米、野菜類は、塔婆や法事のお布施代わりにいただけます。また妻の実家が農家ですので、殆ど野菜類は困りません。そして、つい最近考えたのは玄米粥です。私のところでは、いつも三合のお米をその都度、小さな精米機で精米し、これを羽釜で炊き1日半くらいで食べてます。
よく考えてみると、せっかくの栄養豊かな玄米の糠を落としてしまったら、これはもったいない、と気づきました。何事もケチケチ節約です。


そこで、精米せずにそのままお粥にしようと考えました。お粥にするとお米の量が殆ど1/3で済みます。という事は、ダイエットにも良いじゃないか!・・・精米する電気代も浮くしね。
おまけに自家製の沢庵と、玄米粥のほのかに甘い美味しさの組み合わせが最高です。
若い人が居たら、こんなことは無理ですが、年寄り二人でそれ程栄養を摂らなくても済むので、しばらく続けようと思います。


さて、今日は「高祖降誕会」といいまして、曹洞宗の開祖、道元禅師さまがお生まれになったとされている日です。
今朝のお勤めの後、引き続き行いましたが、その後面白かった話を少し・・・・


今朝のことです。
いつも朝課随喜する妻が「方丈様、いつものお勤めの後に読まれたお経は何ですか?何方かの御法要ですか?」
と言いますので
「コウソゴウタンエで安楽行品を読みました」と答えました。

妻には私のぼそぼそとした言葉が良く聞こえなかったのでしょう
「ごっそり、ボタンエビでアンラ、ぎょうさん・・・ですか?何ですかそれ?」

しばらく笑いが止まりませんでした。
年寄りが二人で、よく聴き間違いをします。それを一々書き留めておいたら、面白いのでしょうが年寄りの悲しさ、さっきなんで面白かったんだっけ?という事になります。大笑いした途端、何が面白かったのか忘れてしまう悲しさよ・・・・トホホ