どぶろく

どぶろく」名人から、美味しい「どぶろく」を頂きました。

一昨年、ある場所で初めてお会いして意気投合したのが契機となり
名人の作る美酒を頂ける事になったのです。


実を言えば、どぶろくで美味しいものを飲ませて頂いた経験は余り
ありませんでした。
中でも最悪なのは、岩手県青森県の境の、とあるお家で頂いた
もの。
とてつもない歓待を受け散々飲まされた後、元気なお婆ちゃんが
「オレが作ったドブロクはうめぇから飲んで見ろ」
と有無を言わさず飲まされたもの。


前もって友達から、バァちゃんが自家製のドブロクを飲ませてくれるから、という話を聞いていました。ですから、最初から飲ませてもらえるものだと期待していたのです。ところが、ゲッケイカンを3合も飲み、もう沢山という頃になってから漸くドブロクのお出ましです。


その友達から、出来の良いときと悪いときがあるから気をつけるように、との忠告を受けていました。
ですから、三合も飲んだ後ですし遠慮して「じゃ、一杯だけ」と味見をします。
ところが、これが完全な失敗作。
もともと、お腹が丈夫ではない私は、明日のお腹の調子を気にしながら、ゆっくりと恐る恐る飲みます。


するとバァちゃん、「どうだ、うめぇか」ときました。
お世辞で「美味しいですねぇ、こんなに美味しいドブロクは初めてです」
と言いますと。
「それじゃ、もう一杯飲め」
(あちゃ〜、言わなければ良かった)と思うまもなく注ごうとするのをコップを上げて防ぎます。
するとお婆ちゃん、渾身の力でドブロクの入ったビンをコップに押し付けます。
無理をすればコップが割れるほどの勢いです。
仕方なくコップを下げるオレ。


なみなみと注がれるドブロク・・・


勝ち誇ったように「飲めェ〜・・・・・・もっと飲め」とほくそ笑むバァちゃん。


友達に、「助けてくれ」と目で合図をするのですが、その友達が「バァちゃん、気に入ってもらえて良かったなぁ〜」なんて抜かしやがりまして・・・
えぇ、こんな奴、家族の目の届かないところで締めてやります。


仕方がありませんから最後の手段です。「泥酔して寝たふり」


口は災いの元とは言いますが、下手なお世辞は言うものではありませんね。

それにしても、不味かった。

わが家でできるこだわり清酒―本格ドブロクも指南

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