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当家の美人犬「プリン嬢」は、夜間は放し飼いになります。
何故に放し飼いにするかといえば、夜間の不法侵入者対策です。
狸に狢に猪にと、ありとあらゆる野生動物が侵入して
時には泥棒も居りますが、それらを駆逐し、大いに吠えて
主人である私に知らせるためです。
このプリン嬢は、そういった意味で大変優秀です。
ところが、大変に食い意地が張っており、少々の食事では満足しないことが往々にしてあります。
そのプリン嬢の食が細いことがありました。それは、前の飼い主が魚肉ソーセージなどを与えたときなのですが、それと解るまで少々時間を要しました。
元の飼い主は、時々自分の姿をプリン嬢に見せにやってくるのですが、少々お馬鹿なプリン嬢は、元の飼い主のことなどとっくに忘れているのです。
それに愕然とした元の飼い主Aさんは、プリン嬢の好きな食べ物で釣る作戦に出たというわけです。
ところが、もともと大食漢(男でなくても“漢”でよいのだろうか?)のプリン嬢。
魚肉ソーセージを与えられた当初こそ「そんなにタベラレナァ〜イ」みたいな風だったのが、今ではソーセージを食べた上に正規の食事を食べ、しかも「足りない!」と吠えるのです。
しかし、食事は充分に足りているはず。
しかし、吠える・・・ナゼ?
考えてみると、正規の食事と2〜3本の干しタラで長いこと暮らしてきたプリン嬢。
食事の後は「足りない!」と怒る習慣が長く続いたため、吠えないと気が済まないらしいです。巨体を揺らしながら小屋に戻っても何かおかしいと考えている風・・・。
しばらく空ろな目で虚空を見つめていたかと思うと、犬たちの食器を洗っている私のところへ来て吠え始めます。
空ろな目のまま、小屋からヨチヨチと出てきて2〜3歩歩いて気がつくようです。
その空ろな目の状態から「ハッ!」と気がつく瞬間の表情が可笑しく、それを楽しみにしているワシなのでした。
- 作者: C.ミラン,メリッサ・J・ペルティエ,片山奈緒美
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