小さな幸せ
私は、小さな幸せをたくさん持っている。
朝、淹れたお茶が美味しかったり(ちゃんと
茶葉の分量や湯の温度を管理した上の話)
着替えを探すために屈んだところへ、飼い犬
が手をかけてくるときなど、いろいろある。
今日は、そのうちの一つの暖かい話。
私たち老夫婦の布団の管理は、私(夫)の仕事
である。
晴れた日には、布団を日に干し
曇りの日には、乾燥機をかける。
今の時期なら、湯たんぽを入れてやり、寒が
りの妻が寒くないよう、気持ちよく眠れるよ
うにしてやるのが、夫たる私の仕事だ。
湯たんぽは二人分ある。しかし、私は、今の
ところ使わない。
はじめは暖かくて気持ちよいのだが、そのう
ちにその暖かさが嫌になる。
で、妻に入れてやる湯たんぽを、初めに私の布団に入れておく。そして、寝るときになって、それを妻の布団に入れなおす。こうしておくと、私も妻も足元が暖かくて気持ちよく眠ることができる。
妻に尽くしてやった幸福感と、足元ふんわりした暖かさに、小さな幸せを感ずるワシなのでした。